2025年9月19日~9月21日:第130回日本医学物理学会学術大会

第130回日本医学物理学会学術大会に、角谷倫之助教、学生の高山佳樹 (D4)、根本光 (D4)、梅田真梨子 (D3)、小川柊太 (D3)、戸塚凌太 (D2)、田中悠輝登 (D2)、田中真一 (D2)、高橋秀侑 (M1)が参加しました。

  • 日時:2025年9月19–21日
  • 場所:柏の葉カンファレンスセンター

↑助教:角谷(ランチョンセミナーにおける発表)

↑博士課程2年:田中(一般公演)

放射線腫瘍学分野博士課程2年 田中真一

9 月 19 日から 21 日まで、柏で開催された日本医学物理学会学術大会に参加しました。私は「MRIのラジオミクスと生検の比較」と題して発表も行いました。昨年秋、今年春に続く、3回目の医学物理学会での発表でした。前回までに比べると、理論のわかりにくい部分を省いたせいか、聴衆に発表の趣旨を理解していただけたように感じました。別室で開催されていたイベントに参加した人が多く、私のセッションの参加者は少なかったものの、発表で触れなかった (しかし技術的には重要な) 部分を突く質問をいただき、他の研究者との認識の擦り合わせができたように思います。

春の学会に比べると演題は少なかったものの、学生による発表は少なからずあり、積極的に学会参加する姿勢は素晴らしいと感じました。ただ発表の際に、用意した原稿を読むことに終始してしまっている発表者が散見されたことは、いささか残念でした。発表技術の工夫についても、学内外の新人諸氏に実演し伝えていきたいと思います。

むろん、興味深い研究報告もいくつかみられました。特に印象に残ったのは、神奈川工科大学の村田一心氏の報告  (P2-01) 「低線量CT画像における構造の有意性の検証」でした。低線量 CT ではノイズにより、実在しない構造が「みえて」しまうことがありますが、それを実在の構造物と鑑別する方法を検討した、という報告です。臨床医療における課題を正確に把握した上で画像工学の観点から新しい解決法を提案する野心的な研究でした。

今後も、半年ごとの医学物理学会で定期的に報告を続けていこうと思います。

©Division of Medical Physics, Department of Radiation Oncology, Tohoku University Graduate School of Medicine