2015年6月7日~6月12日:WC2015

3年に1度開かれる医学物理学の世界最大規模の国際学会であるWC2015 (The 2015 IUPESM World Congress on Medical Physics and Biomedical Engineering) で修士課程2年の中島が口頭発表しました!

■日時: 2015年6月7日~6月12日
■場所: Metro Toronto Convention Centre, Toronto, Canada
■学会: WC2015 (The 2015 IUPESM World Congress on Medical Physics and Biomedical Engineering)

東北大学大学院放射線腫瘍学分野 医学物理士養成コース
修士課程2年 中島祐二朗

2015年6月7日~6月12日にかけてカナダのトロントで開催されたWC2015 (The 2015 IUPESM World Congress on Medical Physics and Biomedical Engineering) に参加させていただきましたので報告いたします。

WC2015はIUPESM (International Union for Physical and Engineering Sciences in Medicine) が主催の医学物理学と医用生体工学の合同の国際学会であり、3年に1度のペースで世界各地で開催されており、世界中の研究者が参加します。学会会場のMetro Toronto Convention Centreはトロントの市街地の中心に位置し、すぐ隣にはトロント・ブルージェイズの本拠地であるロジャース・センターや高さ553 mのCNタワー、カナダ最大級の水族館であるRipley’s Aquarium of Canadaがあります。

私は不規則な呼吸を改善するための呼吸管理方法のひとつであるAudio-visual biofeedbackとAbchesによる呼吸管理の有効性を比較検証し「The impact of audio-visual biofeedback with a patient-specific guiding waveform on respiratory motion management: Comparison of two different respiratory management systems」という演題名で口頭発表しました。不規則な呼吸は4DCT撮影時のアーチファクトの原因となります。また、呼吸同期照射の有効性や動体追尾照射の予測精度にも影響するため、不規則な呼吸は改善する必要があります。今回、精度検証したAudi-visual biofeedbackシステムのSUAVEはガイド波形を有しており、そのガイド波形に従って呼吸を行うことで、自然呼吸に比べて有意に呼吸の不規則性を改善できることを実証しました。実際の発表は初めての英語での口頭発表ということもあり、とても緊張しました。不安のあった質疑応答は座長の助けもあり、回答することができました。

今回、初めて海外に一人で行きましたが、現地の人々の助けもあり、問題なく学会に参加することができました。また、初めて海外で国際学会に参加し他国の研究者の発表を聞くことができ、研究に対するモチベーションが上がりました。また、英語で口頭発表することで、自分の研究を世界中の人に理解してもらうには、英語の訓練が必須であることを実感しました。この学会で得た貴重な経験を今後の自分の研究の発展に活かすように精進いたします。

最後に、発表を行うにあたり、熱心に研究のご指導をしてくださいました先生方、実験のサポートをしてくださいました放射線技師の皆様、このような機会を与えてくださいました放射線治療科の先生方に、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。

©Division of Medical Physics, Department of Radiation Oncology, Tohoku University Graduate School of Medicine