2015年7月12日~7月16日:AAPM 57th Annual meeting
米国医学物理学会(AAPM)で助教角谷先生、修士2年中島君が口頭発表、博士2年菅原君、博士1年勝田君、修士2年中島君がポスター発表しました。
■日時: 2015年7月12日~7月16日
■場所: Anaheim Convention Center, Anaheim, USA
■学会: AAPM 57th Annual meeting
東北大学大学院放射線腫瘍学分野
助教 角谷倫之
2015年7月12日~7月16日にアメリカのアナハイムで開催された米国医学物理学会(AAPM)が開催され、我々医学物理グループからは、角谷、菅原、勝田、中島の4名で参加致しました。
私は、「Evaluation of Patient DVH-Based QA Metrics for Prostate VMAT: Correlation Between Accuracy of Estimated 3D Patient Dose and MLC Position Error」という内容で口頭発表しました。IMRTのQAでは、従来はファントムによるガンマ評価(3mm/3% 95%以上など)を使用して、作成した治療計画が問題ないかを確認していますが、この方法では、上手くプランを評価できていない可能性があることが分かってきました。つまり、いくらガンマ評価が良くても実際のDVHで見た場合に誤差が大きくなってしまうケースもあるという事です。そこで、測定器のデータやログファイルを用いて実際の三次元線量分布を作成することが行われ始めています。ただ、これらの方法にはその三次元線量分布を作成する時の不確かさが含まれているということを理解して使用する必要があると思います。そこで今研究では、ArcCHECKを用いた3DVHソフトウェアの三次元線量分布の推定精度がどの程度あるかを明らかにしました。発表後、3DVHの製造メーカであるSun Nuclearの医学物理士の方から、今後の開発に利用したいのでスライドを送って欲しいと言われ、開発側からも内容に興味を持って頂けたようで良かったです。
また発表以外にも今回は様々な打合せがあり、Varianとの研究打合せでは、東北大学の本間研究室が開発を行っていますマーカーレスMLC追尾照射がどの程度臨床的に有効であるかを4D planningを用いて評価するという研究について15分ほどのプレゼンを行い、Varianのgrant獲得に向けて良い手ごたえを得ました。また、4D-CTから肺機能画像を作成する研究については、この研究を行う世界中の研究者が集まって小さいワークショップを開催し、この分野をリードしているシドニー大学のKeall教授とも意見交換ができました。一部の大学では、この4D-CT ventilationのclinical trailを開始し始めていることがわかり、当院でもなんとか臨床利用し始めたいと思いました。
不在の間に医学物理業務をサポートして下さった医学物理メンバーの皆様ありがとうございました、この場を借りて御礼申し上げます。