2015年8月1日~8月2日:CMPFG第39回定例会(第6回一泊セミナー)

栃木県日光鬼怒川温泉で開催されたCMPFG第39回定例会(第6回一泊セミナー)に修士課程2年の齋藤さんと中島さん、修士課程1年の高山さんと宮坂さんが参加しました。

■日時: 2015年8月1日~8月2日
■場所: 栃木県日光鬼怒川温泉ホテルニューさくら
■学会: CMPFG第39回定例会(第6回一泊セミナー)

東北大学大学院放射線腫瘍学分野 医学物理士養成コース
修士課程1年 宮坂 友侑也

2015年8月1日~8月2日に栃木県日光市鬼怒川温泉で開催された第39回CMPFG定例会(第6回一泊セミナー)に修士2年の齋藤と中島、修士1年の高山と宮坂で参加して参りましたので報告させていただきます。

CMPFG定例会は様々な地域の医学物理に関わる方々と意見を交換し、若手とベテランの交流を通して医学物理の発展を目指し定期的に開催されている会であり、一泊セミナーはその一環として行われています。今回は栃木県鬼怒川温泉にて宿泊しながら様々な地域で活躍されている方々の貴重なお話をお聞きしました。参加者は首都大学東京・東北大学の大学院生や全国で活躍されている医学物理士を含む24人でした。

日中には講演形式で3人の医学物理士の方のお話をお聞きしました。自らの医学物理業務で直面した実際の現場での問題と解決策など、具体的なお話を聞けて私ども若手にとっても非常に勉強になりました。特に印象に残っているのは、リニアック更新の際に医師からされた要望等に対する問題の解決についての講演でした。関係する論文を調べて比較しながら、線量制約や画像照合の方法を検討していったという過程を聞いて、現在自分が大学院生として行っている、「研究を進めるために論文を調べ理解してく」ということは将来にも役立っていく、ということを実際の現場に出ている物理士の方のお話しから実感できました。その後、夕食はバーベキューで、食事をしてリラックスしながら様々な方とお話しさせていただく機会とすることができました。出身が同じ物理士の方と同じ席になり、地元での放射線治療は実際どうなのかということを聞くことがでました。地元の放射線治療についてあまり知らなかった自分にとって貴重なお話を聞くことができ、地元を含め地域的な放射線治療の違いついて興味がわきました。夕食後夜は座談会と称し、全員が短い発表の形式で様々な提案や研究に関すること、質問等を発信しそれについて自由に討論しました。1人の学生の「実際医学物理士はどのような業務まで行っているのか」という質問に対し、自分の施設では具体的に治療方針の決定、放射線治療時の患者のセットアップ、治療計画時のコンツーリング、患者教育、機器のQA/QCなどは誰が行いその業務に誰が責任を持つのかということを自由に意見しながら医学物理士としての業務はどこまでなのかということをその場で決めてみようということを行いました。医学物理士の業務については各施設バラバラであり、様々な意見が出ていました。様々な意見が出たということはこれとこれが医学物理の業務であるということが明確に決まっていないという現実があるということで、医学物理士として働く際には自ら活躍できる領域を自分の力で広げていくような積極的な姿勢が必要であると感じたとともに、学生として自ら将来活躍できる場を広げられる知識や技術をできるだけたくさん身につけることの重要性を感じました。その他の発表にも熱い討論は終始行われ、時間を忘れてみんなで深夜まで意見を出し合っていました。宿泊した部屋は若手ベテラン混成の相部屋であり、同室となった方々とはここでしか聞けないようなお話もたくさん聞くことができました。私の部屋では直前の座談会で私がした質問に対し同じ部屋になった方々に真剣に意見して頂き、さらに自分が将来について不安に感じていたことにも相談に乗って頂けて、非常に有意義な時間を過ごさせていただくことができました。

CMPFGは数か月ごとに定例会が開かれており、日本の医学物理において第一線で活躍されている方々の様々なお話をお聞きすることができますので、どんどん積極的に参加し、自分のレベルアップにつながる貴重な機会を今後も十分活用していきたいと感じました。

©Division of Medical Physics, Department of Radiation Oncology, Tohoku University Graduate School of Medicine