名前:池田龍太郎
修了年度:2017年度
現在の所属先:石巻赤十字病院放射線治療課

―修士課程(博士の人は博士)を終えた今だから伝えられる後輩へのメッセージ

私は2016年3月に茨城県立医療大学放射線技術科学科を卒業し、同年4月に修士課程として当研究室へ進学しました。進学の際に茨城県立医療大学の先生から「本気で医学物理士を目指したいのなら、この研究室にするといい。」とアドバイスを貰ったことで当研究室を知り、進学をするきっかけとなりました。

進学後は角谷先生からの厳しくも丁寧なご指導をいただき、研究だけではなく医学物理士が臨床の現場でどのように考え、行動すべきかを実務を通して学ぶことができました。また同期のメンバーとは研究に関する議論を行ったり、時には一緒にご飯を食べに行ったりと様々な面で互いに支え合ってきました。角谷先生の情熱的なご指導と同期たちの存在のお陰で、無事に医学物理士試験に合格し、修士課程を終えることができたと思っています。

修士課程修了後は石巻赤十字病院に勤務しながら、同研究室の博士課程に在籍しています。同研究室で培った知識と技術を臨床の現場で活用するたびに「この研究室で学んでよかったな」と感じております。

医学物理士に必要な「研究する力」と「臨床の力」の両方の力を当研究室で身につけることができたと思います。医学物理士を「本気」で目指したい方は、ぜひ当研究室で医学物理を学んでみてはいかがでしょうか。

―現在の仕事―

現在私は石巻赤十字病院放射線治療課で医学物理士として勤務しています。

基本的な業務内容といたしましては、計画CTへのリスク臓器の輪郭定義、医師の作成した治療計画の確認、高精度放射線治療計画(IMRTとSRT)の作成、治療機械(リニアックと計画CT装置)のQA/QC等が挙げられます。

これらの業務ルーティーンをこなすことはもちろん重要なことですが、医学物理士として常に最新の知見を得て、その内容を臨床にフィードバックすることも重要な仕事であると考えております。新しい内容を臨床に応用するためには、医師や放射線技師、看護師、医療事務の方との連携が必要になります。ときには意見の相違で同僚や上司とぶつかることもありますが、より良い治療を低いコストで患者様に提供するためには必要なことだと考えております。

医学物理士は患者さんに安全により良い治療を提供するために、物理的な観点から放射線治療業務に取り組む仕事です。常に最新の知識に触れ、それを臨床へと応用することは大変な仕事ですが、非常にやりがいのある仕事だと思っております。

©Division of Medical Physics, Department of Radiation Oncology, Tohoku University Graduate School of Medicine